早いもので、前の会社を辞めて1年が経ちました。
今の会社はこれまで勤めてきた会社の中で最も会社らしい会社で、労務も福利厚生もしっかりしてるし安心して働ける会社です。
もちろんいろんな人がいるわけですからどこに行っても楽園はありません。
でも会社のトップはトップらしくドシッとしていて、社員が会社の方向性を考え決め実行できるいい会社です。
僕も今は新しい事業のプロダクト企画を一手に任されていて、先月あたりからバタバタとしています。僕を引っ張ってくれた上司が僕の得意分野を理解し、活かしてくれてます。
現時点でおよそ40点のプロダクトを企画中で、今はそれをひとつひとつ詳細を詰めているところです。
さて師走。
1年の終わりということでいつもならこの1年を振り返るのですが、先日こんなエピソードを目にしました。
先日、Appleが過去20年のプロダクトデザインをまとめた本『Designed by Apple in California』を発売しました。驚いたのは、Apple自身が過去の商品のアーカイブを作り発表したことです。
これについては出版を発案、デザインしたジョナサン・アイヴがインタビューに答えてました。
「我々は未来を作るのであり過去は一切振り返らない」
もちろん失敗作もあります。しかしそこで失敗を学んだら、あとは捨て去るのです。
そのため驚いたことにAppleには過去の商品は一切保存しておらず、この本の出版のために過去の商品を中古屋などで買い集めたそうです(笑)
きっと日本の企業に多いのでしょうが、過去の失敗をちくちくとつついてはいつまでもその清算を求めたり過去の栄光にしがみついてレガシーの呪縛から抜け出せない会社が本当に多い。「改革」とか「革新」という言葉を掲げる企業も多いけど、その言葉を掲げてる時点で過去に縛られている。
この本にはジョブズがAppleに復帰してからのプロダクトデザインが掲載されているけど、そこにはジョブズが復帰した頃に作られた「20th anniversary Macintosh」が掲載されていない。つまりあれは過去の集大成であり過去に縛られた産物だったのです。事実、ジョブズはその1号機をAppleから贈られたけどすぐに捨てた(一部の話では窓から投げ捨てた)らしい。
確かにジョブズが復帰する前のAppleは過去に縛られ倒産寸前の混迷した時代を送っていました。
このジョナサン・アイヴのインタビューを見たとき、確かにそうだなと思った。
自分は過去のことをいつもくよくよしたり戻りたがったり、それに縛られていた。
ADHDの性格上その呪縛から抜け出すことはできないけど、それでも振り返るのはやめようと思った。仕事上では僕は部下たちに過去のことをねちねち言ったりせず「もう忘れろ、次に向けて行動を移せ」とよく言ってましたが、僕自身は意外と過去を引きずったりしていたのです。
そんなわけでこの1年を振り返ることはやめました。
来年はどんな年にするか。それだけを考えることにしました。
かといって、具体的にどんな年にするか考えがあるわけではありません(笑)
でも過去はもう振り返らない、残さない。
時間は過去に戻ったりしない。常に未来にしか向かっていない。
だったら未来だけ考えればいいんじゃないかな。
そんなこんなでみなさまにとって来年が良き年になりますように。
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