2013年5月9日木曜日

HS。普遍的プロダクトデザイン。

このコップ、見たことありませんか?
特に和食系やそば、うどん屋、ラーメン屋などでよく見かけるかと思います。

東洋鈴木ガラス製、HS 00345HS。
飲食業界ではあまりにも有名なグラスです。
問屋さんなどでも「345」で通じます。
あまりにも品番が有名過ぎたせいか、この製品には品番以外の商品名がありません。このグラスだけです。

おしゃれなカフェなどでは圧倒的にDURALEXです。
どちらも割れにくい強化ガラス製ですが、345は一番割れやすい飲み口からグラデーション状に強化してあり、突然全体が崩壊するのを防いでます。
345が割れてるのを見ると、大抵飲み口は大きく割れずに残ってます。
それだけ口に当たる部分に安全性を確保しているわけです。

そしてきれいに重なるスタッカブル。
価格も安く、爆発的に飲食店に普及し、今や不動の定番グラスになってます。

安くても高くても、美しいプロダクトデザインには無駄がなく、そして究極的に使いやすい。

モノをデザインするとき、僕もこの部分を一番気をつけてます。
デザインができあがったとき、最後は引き算をしていきます。
意味のないデザイン、無駄なものを排除して行くのです。

そして最後は少し引いた場所から全体を見て一体感を確認します。

物事はなんでもそうだと思う。
少し離れた場所から見ないと全体は見えないし、その一部の中だけで物事を考えたりするといつの間にか全体のバランス感を忘れ、無駄なものばかり生み出してしまう。

だから時々少し離れて見渡すことは大切。

僕はその部分を大切にしたい。

高級感や派手さなんていらない。
HS 345のようにいつまでも変わらない、長く愛される存在になるように。

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