山頂へは早朝2:50に八合目を出発、5:45に頂上に立ちました。
土曜日、あれだけ天気がよかったのに、深夜になって風が強まりました。
出発の時刻には風速30m以上になっていたと思います。
ヘッドランプだけが頼りなので、道が平坦なブル道を選択。
登り初めから富士の洗礼を受けます。
体ごと吹き飛ばされそうな強風は容赦なく吹き付け、向かい風では息もできないくらい。
なので立ち止まる時は風に背を向けてました。
ブル道は選択失敗。
本来のコースのように途中に小屋があるわけでもなく、風を避ける場所がまったくない。
緊急時の逃げ場所がないというのはこういうとき怖くなります。
九合五勺で本来のコースに戻りました。
山頂直前でようやくあたりが明るくなり始め、足下が見えるようになりました。
富士宮ルートは急登で足場の悪いところが多く、強風下ではかなりの緊張でした。
途中、日の出1時間前に山頂から下山してくる若者二人。
「日の出を待ってたんですけど、あまりの寒さに下山することにしました」
よく見るとバックパックも背負ってないし、町で着るようなダウンジャケットと懐中電灯のみ。
山頂は−5〜6度。
そりゃ寒いよ。
こういう人も登ってしまうのが富士山。
僕はアンダーにフリース、化繊ダウンベスト、ダウンベスト、ハードシェルを重ね着してても寒かった。
指先とつま先はかじかんで感覚がなくなってました。
結局ご来光は見ることはできず。
でも刻々と変化する雲と光を堪能してました。
ご来光は諦め、お鉢巡りをすることに。
山頂の火口をぐるりと一周するツアーです。
遠くまで晴れ渡り、北アルプスから八ヶ岳、北アルプスまでくっきりと見えました。
しかし風は相変わらず強く、大沢崩れを見下ろすあたりで強風に煽られ飛ばされそうに。
こうやって雪山では滑落してしまうんですね。
20年ぶりの単独行。
なぜまた単独行を始めたのか。
数年前から山に行きたいという気持ちはあったのですが、単独行を決めたのは今年の夏前くらいかな。
なんだろう、一人になりたいという願望がそのときすごく沸き起こっていて、それが今回の単独につながったのかな。
みんなとワイワイ登るのも好きだけど、単独も大好きです。
たぶん無い物ねだりなんでしょうね。
とにかく自由で贅沢な、楽しい山行でした。
この時期の富士、大好きです。
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