ちょっとデザインの話をしますね。
今週はずっと展示会を開催してるわけですが、昨日僕は会場へ午後から入りました。
すると展示してあった商品のレイアウトが変更されていたのです。
スタッフは集客を増やそうと焦るあまり、商品をどんと積み上げて、前面に出してきたわけです。
当然ながら全体のレイアウトは崩れ、ブースの一体感はなくなりました。
商品も展示台の上でごちゃごちゃしてしまい、スムーズに視線が移動できません。
今回のブースは壁面にもデザインが施してあり、商品の陳列と一緒にランドスケープ感を出しています。
通路の遠くから見たときに目を引くようにしてあるのです。
そして近づくとまず第1線に注目の一押し商品が並びます。
それだけでお客さんは興味を引き、そこから視線が奥の方に動き、次々と並んでいる北欧デザインの商品を目にすることになります。
素人の人が考えがちなことは、数ある商品を、あれも一押し、これも一押しにしてしまうことでなんでもかんでも強調しようとしてしまう。
人は一度にいくつもの商品を見ることができません。
自分の動きを思い出すとわかると思いますが、たとえば通りかかったお店に入りたくなったときの理由を考えると明確です。
誰もお店全体の商品を理解して入る人なんていませんよね。
なにか一つの商品が目に入り、そこからお店を見渡します。
雑誌を手に取るとき、わざわざ表紙全体を見渡して吟味しますか?
きっとなにかひとつの特集が目に入って手に取るはず。
デザインもシンプルで、そこが大切なのです。
今回のブースデザインも、壁面から商品、陳列方法までお客さんを誘導するためのプロセスを計算した上で作られていました。
それを崩したことでお客さんはブースの前には来るものの、具体的に話せる相手はそう多くありませんでした。
デザイン、軽く思われているかもしれませんが、色、字体、大きさ、レイアウト、余白まで、なにひとつ意味のない要素はないのです。
すべてイメージ通りに見せるための計算が緻密にされています。
ザックやレインウェア、カラフルな色が多いですよね。
「私はシックな色がいいから、カラフルなものじゃなくて暗い色がいいわ」
そんなあなたは遭難したらきっとなかなか見つけてもらえないでしょう。
「病院のパンフレット、俺、赤が好きだから赤基調にしてくれ」
あなたの病院はきっと患者さん来ないでしょう。
イメージを具現化するのがデザイン。
すべての要素が、大切なエレメントなのです。
デザインの力を侮ってはいけない。
Power of Designは伊達じゃない。
てな(笑)
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