2012年5月30日水曜日

ベリカード

たまには音楽以外の話をしましょうね。

みなさんは「BCL」というのをご存じですか?
これはBloadCastingListnerの略で、1980年代に大流行しました。
単純に訳すと「放送視聴者」ということになりますが、世界中のラジオ放送を聞く趣味みたいなものです。

日本はAMと短波、FMが主な電波ですが、世界中にはいろんな周波数で放送がされていて、長波もあるし、日本の周波数帯とは違う周波数帯で放送している国もあります。
それを聞くために、長波から短波まで受信できる受信機を購入して世界中の電波を集めるわけです。

たとえば米国や中国、ロシアの放送などは有名な放送。
日本で聞こえるの?と思うでしょ?
聞こえるんです(笑)。
それにそれぞれの国で滞在する日本人のために日本語放送もされています。

どういう受信機を使うかというと、こういう感じのやつ。
周波数バンドを切り替え、ダイヤルで合わせていきます。
僕はこれに熱中して、自宅に専用の受信アンテナも立てたりしました(笑)。
すごく流行ったんですよ。
これが後々低出力の自主放送という流行に変わり、全国に個人で放送するミニFM局が開局していったりした訳です。
ホイチョイムービーの「波の数だけ抱きしめて」に出てくるミニFM局なんてのもあの時代ならではです。

さて、世界中の電波を受信するBCLですが、ただ聞くだけでは楽しくありません。
BCLファンはこの電波を受信することであるコレクションをするのが自慢だった訳です。

それが「ベリカード」。

放送を受信した人は、その電波の品質を評価する「SINPOコード」というものを付けます。
これは、信号の強さ、混信、雑音、電波障害、総合評価を5段階に評価するもので、これを放送局に送るわけです。
これは放送局にとって、品質向上のための重要な情報になるもので、BCLユーザー、放送局ともに大きなメリットを持つものです。

それをハガキに書いて放送局に送ると、そのお礼に「ベリカード」が送られて来ます。

これがBCLの楽しみ。
世界中にこの制度があります。
そのためみんなどんな微弱な電波でも受信しようといろんな設備を増強していって世界中のベリカードを集めるのです。


基本的には上記のようなポストカードが送られてくるのですが、そうでないところもあります。
僕の経験では北京放送は中国のカレンダーを送ってくれました。
これはうれしかったですね。
あとどこだったかな~、エアメールの書簡が送られてきたところもあります。

今でこそアナログチックなBCLなんて廃れてしまっていますが、現在もこのベリカードの制度はあります。
試しにお近くの放送局にSINPOコードを送ってみては?
SINPOコードについてはWikipediaにも掲載されていますのでご参考に。


0 件のコメント:

コメントを投稿